地すべり資料館へ
16日の土曜日はYouと一緒に「仁川百合野町地すべり資料館」を訪れました。
近くに住んでいるので、一度訪れてみたいとずっと思いながらも、今回が初めてです。
Youの小学校の校区も阪神淡路大震災で大きな被害が出た地域で、この時期になると
近くを走る新幹線の高架が倒壊している様子や、変わり果てた周囲、学校の校庭での
炊き出しの様子など当時の写真が校内に貼り出され、
お教室でも先生から15年前の震災のお話をうかがう時間があって、Youも大きな関心を
寄せていたところでした。
うちは下流のほうですが、上流に向かって仁川を20分ちょっと上っていきます。
上流は下流に比べてやはり少し寒いのでしょうか、お昼の12時半だというのに、
川面が凍っていました!
上流のつきあたりまで行ったら住宅街のほうに少し入るので、方向音痴の私は
地図を見てきたのに、少し迷ってしまいました・・・
ここは15年前の震災のとき発生した土砂災害でもっとも大きな被害があった場所で、
幅100m長さ100mの森の斜面が地すべりをおこし、13戸もの家屋が押しつぶされ
34名の方の尊い命が失われたそうです。
一瞬にしてそれまでの平和で幸せな生活を、そして命までも、
全てを奪い去っていってしまう自然災害・・・、ほんとうに恐ろしいです。
資料館裏手の災害現場の斜面には、地下水をとりのぞくパイプを張り巡らし、20mもの長さの杭を
多量に打ち込み、大掛かりな地すべり対策工事が施されてあるそうで、
その仕組みもジオラマ模型で学べるようになっています。
この日は訪れる人もまばらで、Youは館長さんらしき方にマンツーマンでご指導を・・・。
私は15年前のこの日、東京で進学塾の講師として働いていましたが、
それまでの人生で見聞きしたことのない天変地異に大きなショックを受けて
身の震える思いで次第に入ってくる現地ニュースを見守っていました。
そしてその日の夕方から始まる授業で、一番に「関西で大変なことが起きてしまったね」
という話から入ると、クラスの半数近い生徒が何も知らず、
また知ってもその大変さに想像力を働かせることなく、目前に迫る中学受験のこと以外考えられなく
なっている子供たち・・・。そのことにも、非常にショックを受けたのをよく覚えています。
地すべりの起きたこの斜面には一面芝桜が植えられていて、4月下旬ごろには斜面全体が
ピンク色に美しく彩られるそうです。
この寒い中、もうほんの少しだけ咲き出している株がありました。
「春になったらまた是非訪れようね!」 とYouと約束して資料館を後にしました。
by charmy-you
| 2010-01-19 22:45